No.41~60

R60

交直流急行形電車の45年

●交直流急行形電車の45年
昭和37/1962年7月,優等列車用としては初の交直流両用電車が登場しました.
50Hz用が451形として勝田電車区に,60Hz用が471系として敦賀第二機関区に配置され,試運転の後,活躍を開始しました.
 以来45年.出力増強や勾配区間対応,そして50/60Hz両方で使うことができるグループが開発されるなどの改良が施され,北は青森,南は鹿児島までの国鉄各線区で活躍を続けて来ました.
 その交直流急行形電車も,ようやく終焉のときが来ました.そこで,この機会に交直流急行形電車の生涯を集大成した,というのがこの本です.
 電車としての生い立ちとその後の変遷を寺本光照さんに,優等列車としての運転の歴史を三宅俊彦さんにまとめていただきました.加えて,常磐線での活躍を地元の近藤明徳さんが語ってくださいました.
 車歴表や運用表など,他では得られない貴重な記録が満載です.
 さらに,優等列車時代を中心とする各地での活躍ぶりや,編集部秘蔵のメーカー写真による誕生時の姿など,見逃せない写真も豊富に掲載しています.

定価:本体3,500円+税


R59

交流電化が始まったころの北陸本線

■須磨浦で
■花電車の絵葉書

先ごろ,長浜と敦賀の間の電化方式が交流から直流に切り換えられた北陸本線は,我が国における最初の本格的交流電化区間でもありました.完成したのは昭和32/1957年秋.約半世紀前のことでした.
 今回の転換によって,歴史的な区間が失われてしまったわけですが,完成当時は今後の幹線鉄道電化のモデルであるとして,大いに喧伝されたものです.
 その北陸本線の交流電化が始まったころの思い出を,D51の撮影に通われた湯口 徹さんに語っていただきました.迫力と情緒を兼ね備えた写真とともにお楽しみいただきます.
 また,鉄道写真の大御所,西尾克三郎さんの目に映った昭和30年代の北陸本線の様子を,ライカ判のネガアルバムとキャビネ版組立暗箱による撮影写真で偲んでいただきます.
 そして,敦賀市内に残る鉄道遺跡を,小野田滋さんが探訪してくださいました.
 資料として,昭和30年代の北陸本線列車ダイヤ,そして関連車輛基地の配置表を添えています.

 その他,20系こだま形電車の試運転寸景や,大正末から昭和にかけて東京を走った花電車の絵葉書コレクション,そして“日本の妻面5枚窓車輛の全て”の補遺と訂正を掲載しています.

定価:本体3,500円+税



R58

昭和の東海道本線 抄

■玉川電車に関する十二章
■西武E851

昭和の東海道本線 抄 全線電化完成から半世紀の節目を迎える東海道本線.この機会に,東海道本線が最も華やかだった昭和の時代を振り返ってみました.
 グラフでは,本島三良さん撮影の,昭和7/1932年から昭和20年代までの全線に及ぶ美しい沿線情景に加え,宮地 元,三竿喜正,三宅恒雄,篠原 丞,林 嶢の各氏から寄せられた,昭和30年代の黄金時代の東海道本線を堪能していただきます.
 文献は,国鉄列車運転史の第一人者である三宅俊彦さんに,東海道本線を駆けた名列車の数々について,運転時刻や編成の移り変わりを詳しく語っていただきました.
  記念すべきこの年に,欠かせない記録としてぜひともお買い求めくださいますよう.私鉄ファン向けには,まず,東京山の手地区の思い出を丹念に記録してくだ さっている,河村かずふささんからの“玉川電車に関する十二章”をお届けします.昭和初期から30年代ににかけての“たまでん”を思い出してください.
 続いて,現役引退から10年を経た,私鉄最大の電気機関車だった西武鉄道E851について,ふちい萬麗さんの写真と文章をお楽しみください.
 そして,さらに解き明かされる“愛宕山電鉄”の謎.引き続いて下嶋一浩さんが記してくださいました.

定価:本体3,500円+税


R57

●日本の妻面5枚窓車輛のすべて (後編)

大正から昭和にかけて日本の各地に正面の窓が5枚という鉄道車輛が輩出しました.どのような経緯からの流行であるのか,今となっては知る由もありません.
  どこの鉄道にどんな5枚窓の車輛が登場して,そしてどうなったのか.それを調べてみるとなにか傾向が見えてくるかもしれないと思い立ったのが,山崎 寛さ んです.レイルNo.54,55での,大軌車輛の研究記事から判る通り,豊富な資料を駆使しての網羅と観察をお目にかけます.加えて,総数60余枚に及ぶ 真横と正面の図面イラストに圧倒されていただきます.
 写真は,落成時や原形に近い状態から,譲渡され,改造を受けた姿まで,各地のファンが記録した,未発表写真を数え切れないほどに集めました.
 関東から九州までの,お馴染みのあの車輛,知らなかったこの車輛の数々をお愉しみください.

前編(No.56)も好評発売中!

定価:本体3,500円+税


R56

日本の妻面5枚窓車輛のすべて(前編)

■戦前の鉄道の思い出雑記(終)

●日本の妻面5枚窓車輛のすべて 前編
大正から昭和にかけて日本の各地に正面の窓が5枚という鉄道車輛が輩出しました.どのような経緯からの流行であるのか,今となっては知る由もありません.
  どこの鉄道にどんな5枚窓の車輛が登場して,そしてどうなったのか.それを調べてみるとなにか傾向が見えてくるかもしれないと思い立ったのが,山崎 寛さ んです.レイルNo.54,55での,大軌車輛の研究記事から判る通り,豊富な資料を駆使しての網羅と観察をお目にかけます.加えて,総数60余枚に及ぶ 真横と正面の図面イラストに圧倒されていただきます.
 写真は,落成時や原形に近い状態から,譲渡され,改造を受けた姿まで,各地のファンが記録した,未発表写真を数え切れないほどに集めました.
 関東から九州までの,お馴染みのあの車輛,知らなかったこの車輛の数々をお愉しみください.

渡辺壽男さんによる戦前の思い出話などの記事もお楽しみに.

定価:本体3,500円+税


R55
近鉄車輛小史2 モ200・219

■関西の古典ロコ昭和7年
■牛込の電車

●近畿日本鉄道車輛小史2 大軌デボ1
前回のデボ1000・1100に続き,今回は大軌の創業時の電車である木造車,デボ1を採り上げてその来歴を解き明かすとともに,活躍の姿をたっぷりとお目にかけることにしました.
 筆者は前回に続いて山崎 寛さんです.グラフは,昭和20年代でもなお,かくしゃくとして元気に働いていた姿を,高橋 弘さんと三宅恒雄さんのアルバムから披露していただきました.貴重な資料として,車体の詳細組立図も,折り込みでお目にかけることができました.

●関西の古典ロコ 昭和7年 牛込の電車
昭和初期,全国の鉄路には,明治期に輸入された古典ロコが,まだまだ活躍を続けていました.
  そんな中から京阪神間と小松島に棲息した機関車たちの昭和7/1932年の姿を,本島三良さんが遺されたアルバムからご覧いただきます.当時の様子をお伝 えするため,訪問記も掲載しています.資料として,昭和7/1932年現在の大阪鉄道局管内の機関車配置表をそえています.

東京の話題としては,河村かずふささんのペンとカメラによる,第2次世界大戦直前から昭和40年ごろまでの新宿,牛込界隈の都電の姿をお楽しみいただきます.

好評の,渡辺壽男さんによる戦前の思い出話はいよいよ佳境を迎えます.

定価:本体3,500円+税

R54

近鉄車輛小史2 モ1000・1100

■関西の古典ロコ昭和7年
■牛込の電車

近畿日本鉄道車輛小史1 大軌デボ1000・1100
昭和30年代関西の鉄道グラフ

日本随一の私鉄……今やJRも私鉄であるという説もありますがそれはさておき……である近鉄こと近畿日本鉄道.自社の路線延長と同時に幾多の鉄道会社を吸収することによって規模を拡大してきたわけですが,その源流の大きなひとつに,大軌こと大阪電気軌道があります.
  今回はその大軌の車輛の中でも,今まであまりスポットライトを浴びることのなかった半鋼製3扉車の生い立ちと変遷を,沿線在住の山崎 寛さんが詳しく説い てくださいました.綿密な文章とオリジナルの詳細な側面図,そしてほとんどが未発表の写真群は,近鉄ファンならずとも,多くの電車好きを魅了することで しょう.
 その記事にちなんでお目に掛けるのは,昭和30年代以降,関西の鉄道情景を撮影してこられた松村 豊さんのカメラによるグラフです.近鉄各線を中心として,京阪,阪急,阪神,各都市の市電,そして国鉄の車輛と情景をピックアップしてご覧いただきます.
 そして,大きな期待の下に登場しながら,薄命に終わってしまった国鉄の中型ディーゼル機DD54について,その形態分類を,ふちい萬麗さんが試みられました.

久 し振りの外国鉄道はアジアから2題.ひとつは荒木 徹さんによる,2002年にオープンした北京の鉄道博物館の近況.もうひとつは,新幹線開業を間近に控 えた台湾の鉄道の蒸機時代について中川浩一さんが思い出を語ってくださいました.根本幸男さんのアルバムから,1970年代初期,縦貫線で蒸機が主役だっ た頃のグラフもお楽しみください.

前号で発表された鞍手軽便鉄等の研究と北九州の古典ロコの記事には,各方面から大きな反響をいただきました.新しい発見もありました.単なる補遺や訂正ではない,話題の拡がりを収録いたしました.どうぞお楽しみください.

その他にも興味ぶかい記事を満載しています.

定価:本体3,500円+税


R53

鞍手軽便と古典ロコ

■桑名にて
■戦前の思い出
■神都電車

昭和40年代まで,北九州には無数といってよいほどの炭砿が存在しました.その多くは,なんらかの形で鉄道が係わっていたわけですが,現在では,炭砿も鉄道も,ほとんど全てが失われており,存在の痕跡すら薄れつつあります.
 今回は,地元北九州に在住の大谷博孝さんが,かつての国鉄香月線香月駅に接続していたちいさな炭砿鉄道の歴史を繙いてくださいました.
 日本で初めて炭砿が開発されたのがこの地域であるということも含め,小さいながらも重要なポジションを占めていました.その最初の名前は鞍手軽便鉄道.
 在籍した機関車は,釜石軽便から南海鉄道を経て九州へやってきたシャープ・スチュアートのサドルタンク機に加え,自社購入のBコッペル機とCコッペル機が各1輛.その,劇的な変遷を繙き,地形図と空中写真と現地の踏査で路線の痕跡を訪ねます.
  加えて,小倉在住のベテランファンである奈良崎博保さんが,昭和20年代の北九州地域で見ることができた“古典ロコ”について,アルバムを見せてくださる とともに,当時の様子をつぶさに語ってくださいました.この記事では,機関車のことだけではなく,そのころの趣味活動の様子もうかがい知ることができま しょう.

第二部では,河村かずふささんによる,昭和35/1960年の夜行日帰りのカメラハイク談“桑名あたりで”をお楽しみください.桑名から名古屋まで,1日で歩き写した車輛たちが,貴重なカラーを含めて現代に甦ります.

定価:本体3,500円+税


R52

東海道本線 米原電化50年

■Rod Driveの機関車 Ⅲ

●東海道本線 米原電化50年
 昭和30/1955年7月,東海道本線の電化区間が米原まで達しました.待望の関ヶ原無煙化が達成されたわけです.
 この電化では,名古屋地区電車化の大切な基地として大垣に電車区が新設され,80系電車が配置されました.
 以来50年,この地区の東海道本線を走り抜けた電車たちと大垣電車区の歴史を,永年に亘って国鉄名古屋鉄道管理局で運転実務に携わってこられた伊藤禮太郎さんに語っていただきました.
  また,大垣電車区のクィーンであった80系,153系,165系電車のこの地区での歴史を,国鉄運転史研究の第一人者である三宅俊彦さんに綴っていただき ました.膨大な所蔵資料の中から,大垣電車区に配置された153・155・159電車の運用図表20点以上と主要列車の年代別編成表を多数掲載.大垣電車 区配置の準急・急行用電車の運用について,集大成的な記録記事となりました.
 さらに,この地区を通過した車輛や列車の,沿線各地での50年間の歴史的名場面を,地元在住のファンによる作品を中心としてグラフページを構成しました.

●Rod Driveの機関車 III
第二部では,峰岸 彰さんの筆による,“ロッド式電気機関車”の続編です.欧州を中心とする各国のロッド式機関車を,精緻な構造図とメーカー写真,筆者自身の撮影による写真と丁寧な解説文で紹介します.

定価:本体3,500円+税


R51

播丹鉄道を偲び加古川線を振り返る

■昭和31/1956年 北陸本線から紀勢東線へ

●播丹鉄道を偲び加古川線を振り返る
 山陽本線の加古川と福知山線の谷川を結ぶ加古川線の電化工事が完成しました.
 なんでもないローカル線にすぎないように思われるこの加古川線ですが,そのもとを辿れば,現在では第三セクター化された三木線と北条線,そして廃止された鍛冶屋線を含めて播丹鉄道という私鉄に行き当たります.
 この播丹鉄道,大正2/1913年の開業から昭和18/1943年の国有化までの間に,実に延べ24輛もの蒸気機関車を保有しました.
 客車も,オリジナル設計ともいえる近代的な2軸車を10輛も発注し,その中には1等車も含まれるという豪華さでした.
 なにより忘れてはならないのが,蒸気動車を本当に活用し,そして内燃動車の実用化とともに,当時としては最大限のフリークエントサービスを実行したことです.
 今回,JR西日本の手による電化工事が完成したのを期に,画期的な存在だった播丹鉄道を偲んでみました.
 語ってくださったのは,内燃動車の研究では第一人者である湯口 徹さん.加えて,昭和11/1936年の趣味誌に掲載された加古川機関庫訪問記と当時在籍した蒸気機関車の解説記事を再録.
 国有化後の情景は,神戸在住の山本雅生,坂本守夫,兼先 勤さんのアルバムからご提供いただきました.
 加えて,電化後の新しい車輛もご紹介.これも記録です.
 今回の特集に使用した写真や形式図,路線図などは,そのほとんど全てが初公開です.どうぞお見のがしなく

●昭和31/1956年 北陸本線から紀勢東線へ!
第2テーマは,本誌ではおなじみの,河村かずふささんによる,昭和31/1956年の北陸,関西,紀州旅行記です.
 東海道本線全線電化の直前,紀勢本線の全通前というタイミングの旅です.河村さん独特の語り口による旅の記録は,当時を知る読者には懐かしさを,体験しえなかった年代の読者には新鮮な感動を与えてくれるでしょう.
 当時の車輛や世相を今に伝える貴重な写真も,鮮明な印刷でふんだんにお目にかけています.

定価:本体3,500+税


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